薬事法が認めたしわへの効果は
今まで、薬事法が認めた化粧品の効能書きは、肌のキメを整える、肌にハリやツヤを与える、日焼けを防ぐ、肌をひきしめる…など、肌だけでなく頭皮や毛髪などについて55個の項目がありました。
平成23年に改正され、この55項目に新たに「乾燥による小じわを目立たなくする」という項目が追加されました。
従来、化粧品のしわに関する効果は「メイクによってしわを目立たなくさせる」というものだけで、化粧品によって肌自体のしわが目立たなくなるという効果を表示することはできませんでした。
「乾燥による小じわを目立たなくする」という項目が追加されたことにより、この効果が表記されている化粧品は信頼できると言えます。 ただし、「小じわを解消」や「小じわ予防」、「肌の若返り、老化防止」については表現が認められていないので、このような表示のある化粧品は薬事法違反になります。 小じわを目立たなくさせる化粧品を購入する際には、効果の表現に飛びつかずに薬事法に違反した商品でないかどうか、気を付ける必要があります。
「乾燥による小じわを目立たなくさせる」という項目が追加される際に、「紫外線による小じわを目立たなくさせる」という項目の追加も検討されたのですが、紫外線による小じわへの効果については、さらに検討が必要とされ、見送られてしまいました。
乾燥による小じわへの効果は、日本香粧品学会による臨床試験で効能があるかどうかの評価を受ける必要があります。 ここでの臨床試験をパスすれば、商品に「乾燥による小じわを目立たなくさせる」効果があると表記してもよくなるのです。
女性にとって、しわは年齢とともに現れてしまうものですが、できれば最小限にとどめておきたいと誰もが思うものです。 そのため、化粧品によって目立たなくさせることができるのであれば、購入してもよいと考える女性が多くなるのも当たり前でしょう。
それが科学的に効果があると実証されているものであれば、安心して使用することができるようになります。 しわに効果がある化粧品の購入を検討する時には、やみくもに宣伝文句に躍らせられたりしないで、この薬事法による表記ということもよく理解した上で、より効果のある商品を選ぶようにしたいものです。