しわ予防・改善効果があるローズマリー
地中海沿岸地方で採れる代表的なハーブのローズマリーのエッセンシャルオイルは、とても人気があるアロマオイルですが、化粧水は古くから若返りの妙薬として知られています。
中世ヨーロッパの話ですが、14世紀のハンガリー王妃エリザベートは、70歳を過ぎて老齢により、健康状態が悪化していました。
王妃の健康回復を願って、イタリアの修道院で作られたローズマリーをアルコールで漬け込んだチンキが献上され、王妃は肉体の健康を取り戻し、しかも、隣国ポーランドの若い王子からプロポーズを申し込まれたという逸話があります。
それ以来、このチンキはハンガリー王妃の水(ハンガリアン・ウォーター)、または若返りの水と呼ばれています。 ローズマリーの効能としては抗菌・抗炎症・収斂作用があるので、ニキビや吹き出物の予防・改善、肌荒れ・あかぎれなどの緩和、脂性肌の肌質改善効果があります。
代謝促進作用があるので、肌のハリを保ち、しわの予防・改善効果もあります。 しわ対策と言えばビタミンC誘導体・レチノイン酸トコフェリル・ビタミンA(レチノール)などの美容成分が知られますが、ローズマリーに含まれるウルソール酸は、肌細胞の生成に欠かせないコラーゲン繊維の損傷修復や改善に効果があります。
しかも表皮レベルの浅いしわだけでなく、真皮レベルの深いしわができてしまっていても効果があるというスグレものです。 ただ、ウルソール酸は融点が高く、水蒸気蒸留の精油で抽出できず、アロマオイルとしてではなく、高濃度エタノールで抽出が可能になります。
また、ウルソール酸はワセリンに溶解するので、アルコールでチンキを作り、ワセリンで軟膏にするとウルソール酸の効能が活かせます。 市販のものではなく、自分で手作りする方法があるので紹介します。
瓶かジップロックの中に無水エタノール100cc、ローズマリー20gを浸け込むと、2週間ほどでエメラルドグリーンのチンキができます。 そのまま入浴剤やオリジナル香水に使用できます。
チンキ10ccとワセリン20gを湯煎にかけ、10分ほどで軟膏ができます。 夜のお手入れの最後に顔全体にパックするように塗ったり、目元のしわ予防で目の周りに少量塗ったりすると効果的です。